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西島秀俊、竹内結子、黒沢清監督登壇　映画『クリーピー偽りの隣人』舞台挨拶レポート

6月18日（土）公開

　ある夫婦が“奇妙な隣人”への疑惑と不安から深い闇へと引きずり込まれていく恐怖を描く『クリーピー偽りの隣人』の舞台挨拶が6月8日、大阪ステーションシティシネマ（大阪市北区）にて行われ、西島秀俊さん、竹内結子さん、黒沢清監督が登壇した。

　原作は前川裕の小説「クリーピー」。隣家の少女のある告白と未解決の一家失踪事件、この2つの出来事が繋がった時に日常が戦慄へと変貌する驚愕のサスペンス・スリラー。

　舞台挨拶では、タイトルの“偽りの隣人”にかけて大阪のソウルフードであるたこ焼きをシュークリームで見た目そっくりに作られた“偽りのたこ焼き”が登場するサプライズも行われ、竹内さんはが運ばれてくるやいなや「あれ？」と甘い匂いに気づいた様子だったが「（指摘するのは）食べてからにします（笑）」と3人で一斉に頬張った。西島さんは感想を求められると少しの沈黙のあと「僕は好きです」と困惑ぎみに回答。竹内さんは「たこ焼きに甘いソースをかけたのかな？と一応最後までたこ焼きだと信じてみたんですけど（笑）」と話し、黒沢監督も「食べてすぐはこれは熱いんだよね？って思い込もうとしたんですけど…冷たいですね」と苦笑いで話した。その出来栄えに感心しながらも「なんでこんなことするんですか！」と言い放った西島さんに対し、竹内さんは「あ、怒った！怒った！」といじるなど仲の良い掛け合いもみせ、会場は笑いに包まれた。

　映画『クリーピー偽りの隣人』は6月18日（土）より全国にて公開。

映画『クリーピー偽りの隣人』舞台挨拶レポート

—西島さんは本作で犯罪心理学者・高倉を演じられたんですよね。本作は「隣人の顔も知らずに生活する現代に忍び寄る圧倒的な恐怖」ということですが。

【西島】今回の映画は実際に日本であったいくつかの事件をモチーフにしています。もしかしたら自分にも起こりうるかもしれないなという身近な怖さを体感していただけると思います。

—竹内さんは高倉の妻・康子を演じられています。康子もいろんな場面に遭遇することになりますが演じられていかがでしたか？

【竹内】私は今回の現場が楽しくて楽しくてしょうがなくて。今までの作品ではいただけなかったお芝居の内容だったり、“あんなこと”や“こんなこと”をやるのが楽しくてしょうがなかったですね。不謹慎ですけど（笑）。

—お2人は以前にも共演してらっしゃいますが、ご夫婦役は初めてなんですよね？

【西島】（竹内さんに向かって）初めてです…ね？
【竹内】…うん、大丈夫です。記憶にはありません！（笑）

—西島さん、再度共演されたということで改めて竹内さんの印象を教えてください。

【西島】今回やっと同じ立場に立てたって感じですね。今までずっと上司だったので（笑）。プライベートでも結構…（竹内さんに向かって）ね？
【竹内】え！？（西島さんが）いじられキャラだからってやつですか？（笑）
【西島】どっちかと言うとそんな感じだったので、ようやく夫として同じ立場に立てたっていうのはありますね。

—では竹内さん、西島さんってどんな方ですか？

【竹内】西島さんは、安定の「西島秀俊」って感じですね。現場でも声を荒げることもなく、普段から穏やかで。周りのキャストもスタッフも安心して西島さんに甘えられるんですよね。怒っているところも見たことがないので、だから皆いじるんだと思います。西島さんがうろたえるところが見たいんですよね（笑）。
【西島】いつからそうなったんですかね？
【竹内】「ストロベリーナイト」というドラマを一緒にやっていた時にはもう皆さんからいじられていましたね。今回は映画の中でも香川（照之）さんのおもちゃになってますしね（笑）。
【西島】確かに内容もそうですね…。

—「クリーピー」には「ゾッとする」という意味もあるそうで、最近ゾッとしたお話を教えください。

【竹内】想像なんですけど、包丁立てに包丁を戻す時に失敗してストンと足の上に落ちちゃったらどうしようって洗い物をしながら考えたりしますね。あと、スライサーで失敗した時とか。
【西島】あんまりないですけどね〜。
【竹内】現場でもトラブルもなかったですしね。
【西島】あ、僕散歩が好きなんですけど、最近よく行く公園で夜に真剣にJ-POPを歌っている人がいて（笑）。
【竹内】どんな曲ですか？
【西島】それは言えないんですけど、皆に聞こえるくらい結構な大きい声なんですよね。でも酔っている感じはなくて。…本気なんです！（笑）

—ちょっとクリーピーな人ですね（笑）

【竹内】（西島さんに向かって）その歌はここで歌っていただけるんですか？
【西島】歌わないって！（一同笑）
【竹内】こんな感じでいつもいじってました。すいません（笑）。
【西島】やめてください、本当に！（笑）

—大阪での舞台挨拶ということで、大阪と聞いて思いつく物などはありますか？

【黒沢監督】大阪といったら「きつねうどん」ですね。大好きです！これ本当に食べ物で一番何が好きかと聞かれたら、大阪のきつねうどんって答えるくらい好きで。
【西島】大阪ってきつねうどんが有名なんですか？
【黒沢監督】なんで東京では本当に美味しい大阪のきつねうどんがないんでしょうね？大阪の人はあえて出さないんですかね？これだけは出したくない！って感じなのかな。
【西島】なんでこんなに熱を帯びてるんですか！（笑）
【黒沢監督】僕は大阪来たら絶対食べるんですよ！よく味は薄めだって間違っている人いますけど、醤油の色が薄いだけで出汁はめっちゃ濃い。これ、東京にはないんですよね。
【西島】監督！映画全く関係なくなってる…。（一同笑）でも食べて帰りたいですね。

—では最後に挨拶をお願いします。

【黒沢監督】結構やばい仕上がりになっていますので覚悟して楽しんでいただければと思います。日本を代表するトップスターたちが腕によりをかけてクリーピーな、つまり気味の悪いことを作り上げています。ハイクオリティで極上の気味の悪さです。堪能してください。
【竹内】これからご覧にいただく方に、“前のめりの悪夢”を楽しんでいただきたいと思います。
【西島】どんどん皆さん怖いなって感じになってると思うんですけど（笑）。僕たちは以外にも、香川さん、東出（昌大）くん、川口（春奈）さん、藤野（涼子）さん、笹野（高史）さんが出演しています。若手も気持ちの入った素晴らしい演技をしています。香川さんはとにかくすごいです。観てくださった皆さん全員、観てよかった、見応えがあったと思ってもらえると思います。

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