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映画『無伴奏』舞台挨拶レポート
成海璃子、池松壮亮、斎藤工、矢崎仁司監督が登壇
直木賞作家・小池真理子の半自叙伝的同名小説を映画化した『無伴奏』の舞台挨拶が3月27日に大阪ステーションシティシネマ(大阪市北区)、OSシネマズ 神戸ハーバーランド(神戸市中央区)にて行われた。本作は、未来を変えるべく若者たちが声をあげ高揚していた1969年から71年の仙台を舞台に、多感な恋に揺れ動く男女の姿を繊細かつ大胆に描く、切なく耽美なラブストーリー。主人公の女子高生・響子を演じる成海璃子さんをはじめ、池松壮亮さん、斎藤工さん、矢崎仁司監督が登壇し、本作の見所や役づくりなどについて語った。
映画『無伴奏』は4月9日(土)よりOSシネマズ 神戸ハーバーランド、アースシネマズ姫路ほかにて公開(その他の地域は3月26日より公開中)。
舞台挨拶レポート
—生まれていない時代を演じるにあたって気をつけたことはありますか?
【成海】時代は随分前ですが、描いている内容は今の自分から見ても共感できることだったので、特に時代が違うからと特別なことはしなかったんですけど、衣装合わせはいつもより時間をかけてやりました。どういうのが響子像か、というのを監督と相談しながら決めていきました。
【池松】想像でしかないのかもしれないんですけど、今より純度が高かった時代だったような気がして、そういうのは大事にしたいなと思いながら演じました。
【斎藤】今より“個”が強くて。学生運動とか、主張の仕方がシンプルで、今より皆が束になっているなと思いました。生まれる前の時代を演じるのは難しかったんですけど、このお二方(成海・池松)がその時代にいそうだなという内面を持っていらっしゃったので、その時代だからと何かをするわけではなく、そういう環境に現場がなっていたという感じでしたね。
—作中で着ているレザージャケットは池松さんからのアイデアだったとお聞きしましたが。
【池松】「僕は何でもいいです」って言っていたんですけど、監督の意向で衣装はキャストが納得したものをということで「何かありますか?」って言われて。思いつかなくて「白パンとかですかね?」って言ったんですけど「白パンは斎藤さんが履きます」って言われてしまって。
【斎藤】すいませんでした。(会場笑)
【池松】先に取られていたので(笑)、「象徴的な上着があればいいんじゃないですかね」ってことであの衣装に決まりました。
【監督】実際に衣装を着るのは俳優さんで、そこから役柄に入っていくこともあると思うので、衣装は時間をかけて決めましたね。
—共演されてみて、それぞれの印象を教えてください。
【成海】池松さんはいつも落ち着いていますね。いつもトーンが同じで、イライラしているようなところも見たことがなかったです。撮影では一緒のシーンが多かったので、たくさん頼ってたくさん助けていただきました。斎藤さんは、えっと、なんですかね…。
【斎藤】何か合コンの二次会みたい(笑)。
【成海】優しくて、穏やかな方ですね。あ!あと、ジャンケンが弱いんですよ。現場で食事の後片付けをする人を決めるジャンケンをよくしていたんですけど、斎藤さんの率が高くて(笑)。
【斎藤】女子たちが汁系を残すので、指に付いたり大変でしたね。これほど勝ちたいジャンケンはなかったです。(会場笑)
—では、成海さんはどんな方でしたか?
【池松】成海さんは素晴らしい方ですよね。(作品を)観ていただいて分かったと思うんですけど、こんなにこの役が合う人はいなかったと思います。
【斎藤】そうですね、成海さんにしかできない演技を持っていらっしゃいますね。本当に太陽のような人で、成海さんの世界観に僕らだけじゃなく、スタッフの方々も誘われて、無事にここ(公開)までこれたんだと思っています。
【池松】年上の斎藤さんが僕たちに歩み寄って泳がしてくれたからこそ、上手くいったんだろうなと思います。今度は斉藤さんが真ん中で僕らが端から「イエーイ」みたいなことがやれたらいいですね(笑)。
—矢崎監督、撮影を振り返ってみていかがですか?
【監督】僕はとにかく幸せで。この役者の方々を近くで見ているだけで、現場でも「もう1回」ぐらいしか言わないですし(笑)。本当に幸せな日々でした。
—成海さん、最後に一言お願いします。
【成海】この映画を観て、気に入っていただけたら嬉しいです。そして、たくさんの方に広めていただけたらと思います。よろしくお願いします。
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