その日、僕らは大人になることを決めた。

映画『ぼくらの家路』

　10歳の少年が幼い弟と2人で突然いなくなった母親を捜し歩く様子を描いた『ぼくらの家路』が9月19日（土）に公開される。

　第64回ベルリン国際映画祭で「並外れた演技力」「彼を見るための映画」などとメディアから絶賛されたのは、主人公・ジャックを演じたイヴォ・ピッツカー。同作が俳優デビュー作となる彼だが、ドイツで半年もの間、毎日開かれたオーディションの最終日に、何百人という応募者の中から見出された逸材だ。緊迫感あふれるカメラが迫る、魅惑的なベルリンの街の素顔も見どころの一つだという。

＜ストーリー＞
10歳のジャック（イヴォ・ピッツカー）と6歳になる弟のマヌエル（ゲオルグ・アームズ）はシングルマザーの母と3人で暮らしていた。母は優しいが、まだ若いこともあり恋人との時間や夜遊びを優先していた。ある事件から施設に預けられることになったジャックは、友達もできず、施設になじめないでいた。心待ちにしていた夏休みがようやく来たが、母から迎えが3日後になると電話が入る。がっかりしたジャックは、施設を飛び出してしまう。夜通し歩き続けて家にたどり着いたものの、母は不在でカギもなく、携帯電話は留守番メッセージばかり。ジャックは母に伝言を残すと、預け先までマヌエルを迎えに行くことに。仕事場、ナイトクラブ、昔の恋人の事務所まで、母を捜してベルリン中を駆け回るが母は見つからない。2人は母を探し出すことができるのか—。

詳細情報