“だまし絵”エッシャー　視覚の魔術師の全貌に迫る

「エッシャー100選　だまし絵の奇才が創る無限の世界」

　建物の上から流れ落ちた水が、いつのまにか再び滝の上へと到達して無限に循環する「滝」などの作品で知られる版画家M.C.エッシャー（1898-1972）の作品を紹介する特別展「エッシャー100選　だまし絵の奇才が創る無限の世界」が、7月19日から明石市立文化博物館で開催される。
　オランダの裕福な家庭に生まれたエッシャーは、美術教師ド・メスキータに才能を見出されて版画技法を学ぶ。卒業後に訪れたイタリアの地に魅了された彼は、多くの風景を描いて膨大な数の作品を生み出しており、後の作品にも見られる細やかな描写や技巧はこの頃に確立されたとも言われている。同展ではあまり知られていない初期の作品を含む、緻密な風景画や物語の挿絵、連続して変化していくモチーフ、実現不可能な構造物など“視覚の魔術師”の全貌に迫ることができる約100点を展示。だまし絵に到達するまでにエッシャーが挑戦した様々な表現を知ることができる。
また、歪んでいる部屋が錯覚によって正常に見える「錯覚体感コーナー　エイムズの部屋」も展開され、エッシャーが描いたような不思議な世界を実際に体験することもできる。

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