ファイナルファンタジー原画など　代表作や新作が一堂に 『天野喜孝展』　神戸市中央区

　アニメ「ガッチャマン」やゲーム「ファイナルファンタジー」のキャラクターデザインや、小説「グイン・サーガ」シリーズの装丁画などで知られるアーティスト・天野喜孝さんが公立美術館で初めて行う個展が6月27日、兵庫県立美術館（神戸市中央区）で始まる。8月30日まで。

　同展は、フランスやアメリカ、ドイツで個展を開催するなど世界で評価を受けてきた作品の凱旋展としても位置づけられ、天野さんがこれまで生み出してきた人気キャラクターや、2000年代以降の新作までをまとめて観賞することができる。

　アニメーション製作会社タツノコプロで、天野さんが15歳からプロとして画業に取り組むなかで生み出された「ヤッターマン」をはじめとした「タイム・ボカン」シリーズや、「昆虫物語みなしごハッチ」などのキャラクターが展示されるコーナー「デビュー アニメーション」に始まり、菊池秀行さんの「吸血鬼（ヴァンパイア）ハンター“D”」、栗本薫さんが豹頭の戦士・グインを主人公に描いた長編シリーズ「グイン・サーガ」などの小説の表紙や挿画が見られるコーナー「装幀画」へと続く。さらに、天野さんがシリーズを通してキャラクターデザインやイメージイラストを手がけるゲーム「ファイナルファンタジー」のコーナー、東西の文化が混在する神話の世界を描いた「飛天」シリーズなどの代表作が並ぶ「神話」、最新作を紹介するゾーン「DEVA LOKA」。全部で100を超える作品が6つのコーナーで公開され、芸術家としての天野さんの変遷とともに華やかで幻想的な作品世界を堪能することができる。

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